不動産競売とは
不動産競売(読み方:ふどうさんけいばい、または、ふどうさんきょうばい)という言葉は、一般の方にはまだまだ馴染みの薄い言葉かも知れません。
このページでは不動産競売の仕組みについてご説明致します。
参考:★そもそも競売とは? | ★格安中古住宅の購入をご検討される方へ
不動産競売の仕組みと流れ
不動産競売の仕組みと流れを大まかに説明します。
- 1)不動産の購入
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通常、一般人が家を建てたりマンションを購入する場合、銀行などの金融機関の住宅ローンを利用してお金を借りるのが一般的です。
この場合の、お金を貸す側を債権者、借りる側を債務者となります。
住宅ローンを利用して購入した不動産は、ローンを全て返済するまでは、債権者である金融機関に担保として抵当権が設定されているのが一般的です。
- 2)住宅ローン返済の遅延・停止が発生
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債務者(不動産の購入者)がローンを全て返し終わる前に、何らかの理由で、ローンの返済を滞らせると、債権者(ローンを融資した金融機関など)は自己の利益を守るために、担保になっている不動産を差し押さえて債権を回収しようと考えます。
- 3)債権者が不動産競売の実施を裁判所に対して申請
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債権者は、裁判所に対して競売の実施を申請し、裁判所はその申請に応じて不動産競売を開催を決定します。
- 4)裁判所による競売物件の調査
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裁判所は、競売にかけられる各物件に対して、妥当な入札基準価額を定めるため、裁判所の執行官により物件の状況を調査定します。
調査内容に基づき、物件の最低売却価額が設定されます。
- 5)不動産競売の開催
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判所は一定の入札期間を設ける形で、不動産競売を開催します。
不動産競売には、一定の入札保証金を支払う事で、誰でも入札することができます。
物件が競売を通じて落札されると落札金が債権者に支払われます。
- 6)落札者の決定
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入札期間中に、最も高額で入札した人が物件の落札者となります。
落札者は所定の手続きに従い、物件の落札価格を裁判所に支払います。
尚、入札して落札出来なかった場合は、入札時に支払った保証金は返還されます。
- 7)所有権の移転
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落札額の支払いが確認された後、裁判所は物件の所有権の移転手続きを行います。
一般の不動産取引などと異なり、抵当権の抹消から所有権の移転までが全て裁判所によって行われるため、確実で公正な手続きが期待できます。
これが一般的な不動産競売の仕組みと流れです。
競売で物件が落札されると、物件の所有権は落札者に移ります。
物件の引渡し完了後は落札者の自由に物件を利用することが出来ます。
不動産競売の購入用途
- 1.不動産業者などが再販・転売用に購入する
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不動産競売では、一般的な不動産の流通市場よりも、不動産を安く手に入れることが可能です。
(必ず安くなるわけではありませんが。)
そのため、不動産業者などの専門業者が安く物件を仕入れ、リフォームを施してから一般の中古物件やリノベーション物件として転売するケースがあります。
不動産業者にとっては、不動産競売で物件を安く仕入れ、付加価値を付けて高く売る事で多くの利益を生むことが出来るわけです。
- 2.不動産投資用に競売物件を購入
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不動産競売で物件を購入する場合、市場価格よりも安価で投資用物件を調達することができます。
購入した物件を、市場相場にて再販すれば、差額分の利益を得ることが出来ます。
家賃収入を目的として、長期保有をする場合にも、物件の調達コストを通常よりも低く抑えることが出来るため、投資利回りも高く保つことが可能です。
- 3.居住用に競売物件を購入
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不動産競売はまだまだ一般的ではありませんが、一般の不動産市場価格よりも低価格で物件を購入することが可能なため、居住用の不動産をお探しの場合にも、選択肢の一つとして、競売物件をご検討されてもよろしいかと思います。
そもそも競売とは?
競売とは、買い手(入札者)が売り手(販売者)に対して、購入価格を提示し、最も条件の良い(一般的には最も高値をつけた買い手)が、商品を手に入れる(落札する)仕組みの商品取引方法です。
英語ではAuction(オークション)と言います。
最近ではインターネットオークションが広く一般化されているため、仕組みについてはなんとなくイメージ出来る方が多いかと思います。
日本では、古くからセリ市などが存在し、生鮮食品から家畜、生花など、様々なものが競売で取引されてきました。
現代では、通信技術が発達し、電話やファックス、郵便や電子メール、インターネットなど、様々な場所や方法で取引が行われています。
街中にある中古自動車店に並ぶ中古の自動車なども、オートオークションと呼ばれる中古車業者専用の競売を通じて入手されることが多く、ニュースなどでも度々高額落札で話題になる絵画などの美術品・骨董品まで、身近なものから、ありとあらゆる物品が競売で取引されます。
格安中古住宅の購入をご検討される方へ
当サイトでは、格安中古住宅(戸建てやマンション)及び土地などの購入、取得をご検討される方向けに、物件の入手方法の選択肢として、『不動産競売物件』を加えて頂くことをご提案しております。
『競売物件のメリット』『一般の不動産市場で物件を購入する場合と競売市場から入手する場合の比較』などもご覧いただきながら、購入時の選択肢の一つとして競売物件も加えてご検討頂ければ幸いです。